名古屋車両区の転車台は関西本線や近鉄名古屋線の車窓から良く見えます。
また、近くの黄金跨線橋からも全体を見渡すことが出来ます。下の写真は関西本線の車窓です。
2017年4月に開催されたさわやかウォーキングのコースに名古屋車両区の一般公開も含まれ、転車台も回転実演と言う形で公開されました。この機会を逃すまいと万全を期して名古屋に前泊の上、さわやかウォーキングに臨んだのは言うまでもありません。
この転車台は20m級バランスト形の下路式で、ロック機構は板スライド式、レールは枕木締結です。製造は昭和5年川崎車輌ですが、竣工は昭和10年とされています。ピットの工期が延びたのかもしれません。
牽引車は下路式標準とも言える形状です。円周軌条は一段高い位置で車両用レールと同サイズかそれ以上に見えます。蒸気機関車EXによるとこの牽引車は2台目で、昭和40年頃に振り替えられたもののようです。
見えにくいですが、桁のレール側面には車両種別の略称がペイントされています。
無煙化後も色々な車両を載せていたことが分かりますね。現在でも気動車の転向で現役です。
回転実演にはキハ85 6を使用。後継車の製造が決まっていますので転車台に載る姿も貴重になってきますね。敷地内での全体撮影は広角レンズじゃないと厳しかったので桁とピットの記録を優先しました。
さて、この転車台独自の装備として転車台固定装置なるものがあります。
桁の下部に付いている銀色の箱が固定装置と思われるもの。まるで電車の床下機器のようですね
ただ横から見ると箱というより保護板のようなカウンターウェイトのような…
装置本体は桁の中央部に配置されているようです。
ピット底面には上ノック式の受けを大型化したような爪受が線路ごとに設置されています。
既にあるロック機構とは別にこの装置が付く理由は定かではありませんが、桁の上下方向の揺動を固定して重心が不安定な車両が入線してもシーソー運動を少なくするためではないかと推測しておきます。
手回しテコは線路際に置いてありました。目立つように赤と黄色で塗装されています。
差込口は点対称の配置で2本のみです。(場所によっては4ヵ所差し込み口がある)
転車台の先の線路は2本ありますが、どちらも行き止まりとなっています。
普段の転向シーンの動画などを見ても入線する様子はないことから使用頻度はほぼ無いようです。
転向シーンを俯瞰で撮影するには黄金跨線橋がベストです。
回転実演は下写真右に停車しているキハ85が入線→転向→出発する一連の流れで行なわれます。
屋根上から妻面や側面まで車両を舐め回すように見学できるので模型鉄にもうってつけ?
ただ回転速度は意外と早いので肉眼では追いつかないかもしれません…
動画も撮ってみました。
次は名古屋にあるもう一つの転車台をご紹介する予定です。
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