羽越本線坂町には旧坂町機関区の転車台が今も現役で残されています。現役と言っても年に数回しか活躍する機会はありませんが、動態保存されているだけでもありがたいことだと思います。
その貴重な転向をSL村上ひな街道号の運転時に見ることが出来ました。
嬉しいことに転車台の周囲が開放されていましたので、柵の目の前でスタンバイします。
電柱にぶら下がる釣鐘は機関区時代の名残でしょうか?使われなくなった給水塔の姿も見えます。
村上には転車台がないためELで編成ごと回送してきて転向を行います。
この転車台は18m級下路式のG2-1で、レールは枕木締結です。ロック機構は板スライド式。
機関区が機能していた頃は集電用のヤグラがありましたが、いつの間にか撤去されてしまったようです。
しかし牽引車は現役のようで、作業員の方が中に入っていました。どこから集電しているのだろう?
牽引車が生きているということは桁の内部にスリップリングを設置した可能性が考えられますが、幅が広い下路式ゆえに外からは確認できませんでした。中央支承を囲むような電線管が見えるだけです。
回し始めは人の手を借りて動き出しました。完全に手動だったらこんなに少人数で動かせるはずありません
十字マークと安全の文字はサイズが変わりながらも昔からペイントされていたようです。
回し終わりの微調整も人力を併用しています。モーターアシスト式転車台とでも言いましょうか…
手動用テコは牽引車の横を除く3ヵ所に標準装備されています。
近年まで残されていた扇形庫は老朽化のため取り壊されてしまいました。
手前に広がる線路は扇形庫に接続していた線路です。こちらもいずれ撤去されてしまいそうな佇まい
いかにも給水塔から給水しているような写真ですが、残念ながら遺構と化しています。
水源を辿っていくと敷地のすぐそばにある消火栓へと繋がっていました。
東能代で転向を見学した際は消火栓が近くになかったのか、消防車が出動していました。
車がホースをつぶさないようスロープもきちんと設置されています。
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