近鉄名古屋線の車両整備を担当する塩浜研修車庫にやって来ました。
名古屋から40分くらいで到着。ここは毎年春に一般公開が催されています。
そして一般公開時はエリア奥にあるトラバーサーの動く姿を見ることが出来ます。
開始まで少し時間があったので先に細部を観察しました。
操作室がセンターのそれも桁の上にあるため仰々しい感じがします。
また積載車両の屋根上に登るための階段も付いています。
側面からは灯光器が覗いていました。桁の上じゃダメなんでしょうか?
端部には駆動車輪、集電装置、操作盤、スロープが付くため賑やかです。
さらに集電柱にも階段が付いているし、桁の上にも灯光器がありました!
このトラバーサーの一番の注目ポイントはデュアルゲージでしょう。近鉄の車両(標準軌)と養老鉄道などの車両(狭軌)を載せるために、4線軌条となっています。
桁の側面に灯光器が設置されていたのは4線軌条だからかもしれませんね。
うっかりレールとレールの間に車輪が割り込む可能性もありますから。
トラバーサーに接続する一部の線路は3線軌条。位置合わせで混乱しそうです。
一方、台車を振り替える車庫はトラバーサーと同じ4線軌条。
車体と各ゲージのセンターを合わせる必要があるためです。
検査を終えた車体は別途運ばれた狭軌の台車に履き替えて完成時の姿にします。
しかし、デュアルゲージは塩浜研修車庫内だけなので、完成後は再び標準軌の仮台車に履き替えたうえで所属の線区まで輸送されることになります。
3相交流用の架線柱は営業路線では見ることのできない姿ですね。
トラバーサー移動用レールに付く車止め。レールは4本あります。
さてさて、実演が始まりました。アントに連れられて養老線の車両が登場です。
このアントは標準軌のようです。(養老線の車両も標準軌の仮台車)
20m級の車両を載せるとかなりギリギリですね。
アントは桁から張り出した部分にかろうじて乗っている感じです。
近鉄には高安車庫にもトラバーサーがあります。