こんにちは
本日はカトーから発売されたオリエントエクスプレス'88 パリ〜香港(以下、欧州仕様)を紹介します。この商品は発売済みの日本走行仕様のバリエーション展開で、出発地のパリから香港まで走行した姿をプロトタイプにしています。
厚手で濃紺のスリーブが通常製品とは一味違った雰囲気を出しています。表記はNIOE(ノスタルジー・イスタンブール・オリエントエクスプレス)だった国内仕様に対し、CIWL(ワゴン・リ社)オリエントエクスプレスに変更されています。
また、エンブレムも国内仕様が中央の向かい獅子だけだったのに対して、月桂樹とリボンで囲まれた正規の姿が印刷されています。
ちなみにこの欧州仕様はドイツでもKATO LEMKE名義で販売されており、そのパッケージはエンブレムが中央にどーんと大きく配置された豪華仕様みたいです。向こうはHOと比べてNゲージがマイナーであることに加え、15両フルセットでの販売形態からお値段は7万近くもするとかしないとか
自分は15両じゃ長すぎると思うし予算もあるので基本セットのみ購入。
中敷はタムタムのウレタンを加工したものに交換しています。
ここまでは5月末の話
んで、先週
オリエントエクスプレスのASSYパーツが発売されたのでホビーセンターカトー東京店へ行って来ました。何年ぶりの訪問だろう。今年竣工したばかりの建屋はピカピカでした。
エントランスには手書きのポップが掲示されておりました。
購入したのは増結セットに入っているARP 4164EとWSP 4149EのASSYと幌です。15両じゃ長いとか言いつつ、この2両は外せませんでした。そんなわけで10両編成です。
ASSY組みの車両と入れ換えてみました。8両中、寝台車が1両で食堂車が3両(笑)
さらに半数がプルマンカーという超贅沢な濃縮オリエント急行セットが出来上がりました。
おふざけはこれくらいにしてレールオン
外国型車両なのでスケールは1/160ですが、車体が長いので国内車両と比べても違和感はありません。
簡単にですが1両ずつ紹介します。
荷物車 D 1286M
国内仕様では車両限界を守るため屋根上のキューポラ(監視窓)が低く作られていました。今回は欧州仕様のためオリジナルの背丈が再現されています。
プレジデンシャル食堂車 WR 3354D
プレジデントの名の通りフランス大統領専用車だった経歴を持つ由緒正しき車両。
車内は長テーブルが中央に配置された会食向けのレイアウト。3両ある食堂車のうち厨房があるのはこの3354Dだけです。カーテンも再現されていますね
プルマン食堂車 WSP 4158DE
プルマンとは高級座席車のことで、NIOEでは食堂車として供用されました。国内ではプルマン式A寝台(オロネ24形など)の方が有名でしょうか
ちなみにこの車両、引退後は再び来日して箱根ラリック美術館に収蔵されています。
プルマン食堂車 WSP 4149E
国内走行時は下松で留守番していた4両のうちの1両。モデルは4158DEの車番違いなのですが、末尾のDEとEの違いは何かあるのかな?
フランスを走ったプルマン・コートダジュール急行で使用されていたことから7枚窓のプルマンは、コートダジュール型プルマンと呼ばれています。
プルマン食堂車はテーブル上のランプシェードが赤く点灯し、豪華な印象を受けます。
バー・サロン車 ARP 4164E
コート・ダジュール型プルマンカーの改造車です。プルマン食堂車と屋根上のディテールは異なりますが、側面の窓配置をみれば一目瞭然です。モデルの車内には黒いピアノが再現されています。バーカウンターやソファーにも色差しをしたくなります。
寝台車 WLA LX20 3551A
寝台個室を持つ車両です。LX20の20は定員のことで2人用個室が10室あることを意味します。オリジナルは1人用個室が10室並んだLX10で、後年に2段ベッド化されてLX20となりました。
寝台車 WLA LX16 3487A
こちらは定員が16人の寝台車。写真は通路側ですが、個室側は細長い窓がずらりと並んだ特徴的な外観です。乗り心地の良い中央部の4部屋は1人用のままです。
シャワーカー VC 4013
イギリスとフランスを結んだフレッシュ・ドール号はイギリス側のプルマン社とフランス側のワゴン・リ社の車両によって運行されていました。(ドーバー海峡はフェリーで移動)
のちにプルマン社とワゴン・リ社が協定を結んだことから、ワゴン・リ社が用意した1等豪華座席車をフレッシュ・ドール型プルマンと呼ぶようになりました。側面窓は9枚です。
VC 4013はフレッシュ・ドール型プルマンを改造したシャワーカーで、下松留守番組の1両です。反対側面は側窓が9枚並んだオリジナルの姿です。
寝台車 WLA LX16 3475A
3487Aの車番違いです。他の寝台車もそうですが、モデルでは2段ベッドが再現されていないためLX20もLX16もLX10の内装なのがちょっと惜しいです。下松留守番組
スタッフ寝台車 WLA YU 3851A
しんがりはスタッフ向けの寝台車。乗降扉が楕円窓でなかったり側面の飾り帯もLX型と比べるとシンプルです。この車両も下松留守番組。国内走行は増結セットに付属するYU 3909Aが担当しました。
ワゴン・リのエンブレム
こんなに以上拡大しても精巧に見えるのだから凄い。実物は数mmですからね
台車はVC 4013を除く全車がイコライザー式台車を装備。荷物車の1286Mのみカプラーの柄が短いのでASSY購入の際は注意が必要です。
↑台車の比較。TR217とTR11の海外版といったところでしょうか。イコライザー式には白いペイントも施されています。また、国内走行時は外されていた車端ステップも復元されており巨大なアーノルドカプラーの存在感を薄くしてくれています。
それにしてもこの台車、イコライザーがレールスレスレですねえ…
プルマンカーには乗降扉以外にも楕円形の装飾窓があるのですが、場所によって色が変わっており芸が細かいです。
上のように車体色のこともあれば、下のようにスリガラスの場所もあります。
走行させるにあたって、ちょいと加工をしました。まだ暫定です
機関車と連結するため荷物車の車端側の幌を折りたたんだ状態のもの(Z05-2496)に交換しました。スタッフ寝台車は元々折りたたんだ幌が付いています。
カプラーはZ05-1376ナハフ11かもめナックルカプラーに交換してみましたが、柄の長さが足りませんでした。荷物車は柄の長い台車と交換すればちょうど良さそうですが(上写真)、スタッフ寝台車は幌の下に引っ込んでしまうので要検討です。
クリックお願いします(_ _)
↓ ↓ ↓
P.S.
実は追加した2両以外にもランプシェードの改造を目論んで床下のASSYを導入していました。ところが昨日になってプルマン 4158の箱根ラリック美術館保存車の発売がアナウンスされたため予定を変更。
ひとまず3354Dから着手してみようと思います。