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三社三様

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内容的には模型のレビューですが、実車の情報も交えてご紹介したいと思います。

キハ31形とキハ54形は国鉄民営化に際して経営が厳しくなることが予想された三島会社向けに投入されました。同じ顔立ちをしているのはこうした導入の経緯があるからなんですね。

↑キハ54形500番台

JR北海道向けのキハ54-500は二重窓の採用や非冷房の室内などの極寒地仕様となっています。

正面左下にあったタイフォンは鹿除け対策でホイッスルに変更されたため塞がれています。

↑キハ54形0番台

JR四国向けのキハ54-0は暖地仕様のため大型のユニットサッシやバス向けの冷房装置、折り戸の乗降扉などが採用されています。写真は土讃線の運用に就いていた時期に撮影したものです。

↑キハ31形

JR九州向けのキハ31は17m級の小型車体ながらキハ54形と同じコンセプトで設計・製造されています。登場時はスカートが未装備でしたが近年になって取り付けた車両も存在します。

 

そんな感じの三者ですが、最近になりキハ54-0やキハ31の完成品が発売されましたので3社の異なる3形式を並べてみることにしました。

キハ54は500番台がグリーンマックス(以下GM)とトミーテック(以下鉄コレ)から、0番台がマイクロエース(以下マイクロ)と鉄コレの2社から発売されています。同じ番台同士のメーカー違いを比べてみるのも面白そうですね。キハ31の完成品は今のところマイクロのみとなっていますが、鉄コレからも製品化されそうな気がします。

キハ54-0のアンテナはユーザー取り付けです。(写真は未取り付け状態)

ここからは2両ずつ並べてみました。

↑キハ54-0とキハ54-500

鉄コレのキハ54-0はテールライトのリムが細くて繊細ですね。

一方でGMのキハ54-500はジャンパ栓受けの彫が深くガラスの平滑感がリアルです。

どちらも実車の雰囲気がよく出ていると思います。

↑キハ54-500とキハ31

スカートの有無を覗いたら色違いにしか見えませんね。側面はまるっきり違いますが…

マイクロのキハ31は白縁がやや太いため柔らかい印象を受けます。

あとテールライトのレンズに透明感がない点は改善したいところです。

↑キハ54-0とキハ31

最後に暖地向けの並び。実車は折り戸の乗降扉やバス用の円形通風器など共通点が多い車両です。

どちらも渡り板に車番が印刷されています。キハ31はスカート装備車も製品化されています。

ご覧の通り顔以外は導入地区に合わせた個性が出ております。特にキハ54は別形式にしても違和感がないくらい異なっています。500番台は台車や制御系統の交換・室内の改造等が施されており登場時の形態とは大きく変化しています。

暖地向けのキハ54-0とキハ31は個々の装置の共通点は多いですが車体長やエンジン数が異なるため別形式にされたようです。先ほど話したキハ31のテールレンズの色を改善しようとばらしたところ、ライトケースが別パーツになっていました。

恐らくリムの塗り分けを歩留まり良く表現するためでしょう。マイクロのこういった他社ならオミットしそうな部分でこだわりを見せてくれる所は嫌いじゃありません。あとはレンズの色とリムの太さを頑張ってくれれば言うこと無しなのですが…

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そしてトリコロールカラーへ 鉄道コレクション713系

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いよいよサンシャインカラーへ変更します。

まずはIPAで剥離してベースの赤を塗りました。色はクレオスのC79シャインレッドをチョイス。

スーパーイタリアンレッドとモンザレッドも迷いましたが、発色の良さを重視した次第です。

赤一色だとコカ・コーラ塗装でも作っているのかと勘違いされてしまいそうですね。

コカ・コーラ塗装は30年ほど前にJR東日本の115系にラッピングされていたものですが、現在しなの鉄道がクラウドファンディングを利用して復活させる計画を進めています。募集終了は12月ですが、すでに目標金額に達しているので来年3月にはその姿を見ることが出来そうです。

話が脱線してしまいました。こちらは713系ですのでサンシャインカラーを纏ってもらいます。

乗降扉上の緑を塗ります。最初にクレオスのC6グリーンを塗ってみましたが、下地のレッドに負けてしまい暗く沈んでしまいました。そこでガイアの018エメラルドグリーンを塗りまして、

上から013ビリジアングリーンやC6グリーンを調色した色を塗ってそれらしくなりました。

天井に調色した緑のパッチワークが描いてあるのは内緒です。

最後に扉の窓周辺をフィニッシャーズのフォーミュラーフレンチブルーで塗りました。

下の画像だとだいぶ明るく見えますが実物はもうちょい落ち着いて見えますよ。

屋根上のアンテナやスカートも成型色がグレーや黒のため白サフを吹いてみましたが、車体と比べると若干暗めに仕上がっています。まだまだ修行が足りません。

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インレタで眩しく彩る 鉄道コレクション713系

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トリコロールカラーの塗装後は、いよいよ肝となるインレタを転写していきます。

JNMAで購入したサンシャインインレタ。カラーと白の2種類に分かれて収録されています。

車体を半分に折り重ねたティッシュの上に寝かせてひたすら転写していきます。

とりあえず白から進めてみました。途中で気づいたんですがやたらと社名が入ってますよ。

白文字でKYUSHU RAILWAY COMPANYと、それはもう至る所に貼りつけてあります。

前面はこんな感じ。扉の文字がやや乱れていますが肉眼では殆どわかりません。

貫通扉上のモールドを削り忘れたこともあり(中央は削ったのに…)、太陽君は側面用のやや小さい物を転写しました。写真によってはこれくらいのサイズに見えることもあるので許容範囲かな

カラーのインレタは少し曲者で、糊が弱いためうまく転写したと思っていたのにちょっと触れただけでもポロリと取れてしまったりします。クリアコートするまでは油断できません。

ついでに中央部のスピーカーも接着しました。

トレジャータウンのTTP236/TTP291-03 スピーカー・ワンマンパーツ集のAを使用しています。

最後にジャンパ栓を黒く塗り半艶のクリアーを吹いたら車体は完成。

ガラスは元のパーツを使用せず、トミックスのPGシリーズを1枚づつ分割して取り付けます。

戸袋窓にはトレジャータウンのTTL856-03 ドア注意・優先席 (九州・電車) を転写しました。

あとは屋根を仕上げて組み上げれば完成です。

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713系サンシャイン宮崎が完成 鉄道コレクション第24弾

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宮崎空港線でシャトル運用をこなしている713系サンシャインカラーが完成しました。

主な加工は点ベンチレータの撤去とシングルアームパンタ化、配線の追加などなど。

ロゴ類は世田谷総合車輌センターのインレタを使用しています。

↓クリックで拡大

行先シールはマイクロエースを貼っています。

前面及び側面ガラスはトミックスの113/115系用に交換しました。やはり本家のガラスは平面度や透明度が違います。ただ、側面に関してはボディの厚みから奥まってしまったのが気になります。

↓クリックで拡大

連結面はTNカプラーとトイレタンク、幌枠でNゲージレベルに向上。

塗り替えがメインなので特徴的な室内は省略。室内灯も付けないので割り切っています。

↓クリックで拡大

いずれオープンパッケージで発売されそうですが、上手く出来たので珍しく自画自賛しています。

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完成品と比べるのは勇気がいる  サンシャイン713系

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いいタイミングでマイクロエースから発売されましたので比べてみました。

完成品と塗り替え品を並べるのは少々勇気がいるのですが、恥を忍んで比べてみます。

↓クリックで拡大

左がマイクロエース製、右が鉄コレ塗り替え品

塗装に関しては発色の良さを狙ったので鮮やかな仕上がりになったと思います。

マイクロは2005年発売の製品をリニューアルしたものです。

↓クリックで拡大

マイクロの方が大きく見えるのは気のせいではありませんよ

車高やスカートやアンテナを直せば鉄コレ並に見えるはずです。座席パーツやトイレタンクの表現など進化した面もありますが、肝心のお顔は10年前のクオリティが維持されており、このメーカーらしさを感じました。

屋根上を比較。マイクロの初回品は900番台の菱形パンタでしたが、今回はシングルアームに変更されています。その他は特に変わっていないようで、パンタグラフへ伸びる太い母線も初回品のままです。当時のRMMにこの母線を真鍮線に交換したりスカートを加工する記事が載っていました。

鉄コレはPS79を小加工の上で載せています。実車のホーンは端部が黄色く塗られた車両と赤く塗られた車両がいるようですが、今回は黄色で塗ってみました。真空遮断機は787系の部品と交換しています。

↓クリックで拡大

マイクロの製品はサンライナーみやざきと言う名前で発売されました。確かサンライナーは山陽本線の快速列車のはず… ビジュアル的には合っているような気もするので深追いしないことにします。

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三菱重工和田沖工場 MIHARA試験センター

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11月5日にAGT・鉄道ふれあい祭りの一環で三菱重工和田沖工場MIHARA試験センター(MTC)が一般開放されました。一般向けの開放は恐らく初めてではないかと思います。このイベントは14回三原浮城まつりに合わせた共同イベントで、三原駅前でもAGTのパレードなどが催されました。

MIHARA試験センターは日本初の総合交通システム検証施設として2014年に開設されました。

(MIHARAとはMultipurpose Integrated Highly-Advanced Railway Applicationsの略です)

鉄輪周回試験線の他、新交通システム(AGT)試験線や磁気浮上試験線(HSST)などがあります。

↓鉄輪周回試験線(テストトラック)

グランド全体がメイン会場になっています。ここからは鉄輪軌道の様子がよく観察できました。

メーカーのコンプライアンスに基づき試験設備や車両などについては撮影が禁止されています。

(例えば下の写真も芝生の外からの撮影はNG。当方も許可を得た範囲でのみ撮影しています)

試乗会に使用されるMIHARA-Linerと高速AGTは決められた場所でのみ撮影OKでした。

このイベントは三菱重工とJR西日本の共同開催ということで、会場内ではミニサンライズやミニ新幹線などが走っていました。そういえば三原駅でもヘッドマークの展示等をしていましたね。

会場に着くや否やMIHARA-Linerの乗車整理券の列に並びました。なんとか整理券は入手できましたが、高速AGTの乗車体験列にまで並ぶ時間がなく、乗降場から撮影するに留まりました。

試験車両とは思えないほど洗練されたデザインが素敵です。

本当はこれも乗ってみたかったんですけどね…。高速AGT向けの試験線は2016年の設備拡張に伴い建設されました。鉄輪試験線の内側を併走する約1.5kmのコースになっています。

MIHARA-Linerの乗車時間が迫ってきたのでバスで乗車ホーム付近まで移動します。

1両分弱とは言え立派なプラットホームが据え付けられていました。

MIHARA-Linerに使用されている車両は能勢電鉄1500系1554編成を譲渡したもので、GENKI君の愛称が付けられています。1554の連結面側のクーラーは試験用に交換されていますね。

車内は一部のドアエンジンが交換されている程度で、能勢電時代から変わっていないようでした。

乗車体験の車掌はJR西日本の社員さんが担当していました。三菱重工の試験線を元阪急の車両が走り、JR西日本が車掌を務める乗車体験…何だかすごいコラボが実現しています。

広告スペースにはMTCの線形概要が掲示されていました。鉄輪軌道のテストトラックは1周約3.2kmの周回軌道で、標準軌1435mmと狭軌1067mmの3線軌条になっているのが特徴です。

さらに下図のオレンジ色の区間に関しては欧州規格EN 54E1のロングレールが採用されており、海外市場に対する意欲的な姿勢が伺えます。目を閉じれば欧州の乗り心地でしょうか(笑)

車内での撮影に関しても、建物や留置車両は撮影をしないようにとの注意喚起がありました。

そこで添乗していた三菱重工の社員さんに線路は大丈夫ですか?と確認してみると、OKとの返事がもらえましたので運転台にかぶりつきでスタンバイしました。

試験線をつぶさに観察することは今回の最大の目的とも言えます。

54E1レールは1m当たり54kgなので、JIS 50Tレール(1m当たり53kg)に近いサイズです。

先ほど3線軌条と言いましたが、枕木をよく見ると共通レールの内側にも固定金具あります。

実はこの枕木は東南アジアや欧州などで採用されているメーターゲージ(軌間1000mm)にも対応しているのです。メーターゲージ用のレールが設置された場合、4線式トリプルゲージという国内の走行線としては唯一の軌道になります。(車両工場等では共通レールを1本に集約した4線式トリプルゲージが存在しますが、ガントレットのように互い違いに配置したタイプはなかったはず)

MTCのパンフに盛土勾配軌道区間はバラスト+スラブ軌道と書かれていまして、4線軌対応のスラブ軌道はどんなものかと気になっていましたがその実態はマクラギ直結軌道でした。

(実はパンフにもそう記載してある箇所がありました)

勾配曲線は50‰&R120mということで試験線らしい走りを体感できます。

よく見てみると1段高いコンクリート盤が等間隔で分割されていることに気が付きました。

ひょっとしたら緩衝材を挟んだ軌道スラブの上にマクラギが直結されているのかもしれません

工場裏側は沼田川に隣接しているためテストトラックからの車窓はなかなかです。

工場裏側の3割程の区間はJIS 50Nの定尺レールが採用されており、引込線との合流部は3線軌条の6番片開き分岐器が設置されていました。

分岐側双方が3線の完全なタイプは国内でも珍しく、現在は工場や保線基地にしか設置されていないため、その上を走行する事ができたのはかなり貴重な体験かと思います。

電気転轍器1台ごとに転轍器標識が設置されています。MTC開設当初は狭軌のみ乗り越し分岐器だったそうですが、国内外双方の需要に対応するため2016年に6月に導入されたようです。

2周目は約80km/hで走行し、GENKI君のフルパワーを体感しました。

本線ピットは現時点では4線軌に対応していないようですね。

と言うより、4線軌にしたら作業員の入れるスペースがなくなってしまいそうです。

ちなみに電化方式は架空電車線方式で、DC600V/750V/1500Vの各種電圧を印加出来ます。

つまるところ、国内の殆どの直流車両が走行できるハイスペック軌道ということになります。

川崎重工の播磨工場にもLRT向けの播磨実験線があり、こちらもいつか見学してみたいですね。

帰りは新幹線で帰京しますが、その前に在来線乗り場で呉線の0キロポストを撮影。

そういえば在来線も新幹線もスラブ軌道の駅構内って三原くらいしか思いあたりませんな

三連休の最終日だということをすっかり忘れてまして、自由席は失敗でした。

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鹿児島本線 八代駅

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SL人吉の発車まで時間がありまして、八代駅構内を観察していたら石造りの倉庫がありました。

場所は1番線の肥薩おれんじ鉄道と鹿児島本線の乗り換え用簡易改札機付近です。

建物財産標が見当たらないため用途は不明ですが、サイズ的に危険品庫の可能性が大です。

大牟田のランプ小屋もそうでしたが、扉がシャッターに改装されていました。

左側に新しく建てたと思われる危険品庫が並んでいます。現代の危険品庫はコンクリート製ですが、明治から大正にかけて建設されたものは耐火性に優れるレンガや石材が用いられていました。

石の色が黒や白や茶色と斑です。同じ素材なのか気になるところですね。

黒い部分は煤汚れのような感じもしますが…

せっかくSLの出発点に建っているのですから、SL現役当時からの建物だという案内をするだけでも扱いが変わってくると思います。位置的におれんじ鉄道の所有物になるのでしょうか?

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2018年を迎えました

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あけましておめでとうございます。

昨年に続きご訪問いただきありがとうございます。

更新頻度は少ないですが、何年経っても見直したくなるような内容を発信していきたい所存です。

 

昨年は仕事のトラブル対応で毎月のように釜石へ行ったことが印象深く残っています。

休みを現地で過ごすこともあり、釜石を拠点に東北エリアを探索できたのは良かったと思います。

今年は休み明け早々から福岡へ行きますので、上半期は九州を攻めることになりそうです。

 

模型の方は3Dモデリングを本格的に進めていきたいと思います。

ブログで具体的に取り上げるかどうかはまだ検討中です。

写真は橋上駅舎への建て替えが進んでいる東急池上線の池上駅。

何年か前の降雪時に撮影しましたが、とても東京23区内の駅とは思えない光景ですね。

また1つ構内踏切が消えてしまうのは寂しいものです。

 

今年も宜しくお願いします(_ _)

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肥薩線 人吉駅

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人吉駅と言えば石造りの機関庫が有名ですが、今回の主役は単式ホームの傍らにいました。

ホームの先端は封鎖されているため跨線橋からの眺めになります。

見るからに古そうな石造りの倉庫ですね。トタン屋根から出る煙突が可愛らしいです。

両隣の建物より奥まった位置にあることから、昔はこの倉庫の前あたりまでホームだったのではないかと思います。駅を出た裏道から間近で観察することができました。

裏側と妻側に窓はありませんでした。人吉機関庫は明治44年製ということで、この倉庫も同世代の可能性があります。よく見ると石垣にめり込むような形で建てられていますね。

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肥薩線 吉松駅

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いさぶろう・しんぺいに乗車して吉松までやってきました。

乗り換え待ちで途中下車してみると、駅前に石造りの倉庫がありました。

やけに天井が低く感じますが、その分奥行はそこそこあります。

人吉の危険品庫と同年代と思われますが、全体的に手入れがされており状態は良さそうです。

案内板がありました。近代化産業遺産【石倉】

要約すると明治36年(1903年)に建てられた現存最古級の石造りの遺産、とのことでした。

人吉の機関庫が明治44年製ですから、それより8年も古い建造物ということになります。

吉松駅が鹿児島本線や日豊本線のメインルートだった時代はさぞ賑わったのでしょうね。

跨線橋からはホーム側にある入口が見えました。屈まないと入れなそうです。

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三社三様

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内容的には模型のレビューですが、実車の情報も交えてご紹介したいと思います。

キハ31形とキハ54形は国鉄民営化に際して経営が厳しくなることが予想された三島会社向けに投入されました。同じ顔立ちをしているのはこうした導入の経緯があるからなんですね。

↑キハ54形500番台

JR北海道向けのキハ54-500は二重窓の採用や非冷房の室内などの極寒地仕様となっています。

正面左下にあったタイフォンは鹿除け対策でホイッスルに変更されたため塞がれています。

↑キハ54形0番台

JR四国向けのキハ54-0は暖地仕様のため大型のユニットサッシやバス向けの冷房装置、折り戸の乗降扉などが採用されています。写真は土讃線の運用に就いていた時期に撮影したものです。

↑キハ31形

JR九州向けのキハ31は17m級の小型車体ながらキハ54形と同じコンセプトで設計・製造されています。登場時はスカートが未装備でしたが近年になって取り付けた車両も存在します。

 

そんな感じの三者ですが、最近になりキハ54-0やキハ31の完成品が発売されましたので3社の異なる3形式を並べてみることにしました。

キハ54は500番台がグリーンマックス(以下GM)とトミーテック(以下鉄コレ)から、0番台がマイクロエース(以下マイクロ)と鉄コレの2社から発売されています。同じ番台同士のメーカー違いを比べてみるのも面白そうですね。キハ31の完成品は今のところマイクロのみとなっていますが、鉄コレからも製品化されそうな気がします。

キハ54-0のアンテナはユーザー取り付けです。(写真は未取り付け状態)

正面は2両ずつ並べてみました。

↑キハ54-0とキハ54-500

鉄コレのキハ54-0はテールライトのリムが細くて繊細ですね。

一方でGMのキハ54-500はジャンパ栓受けの彫が深くガラスの平滑感がリアルです。

どちらも実車の雰囲気がよく出ていると思います。

↑キハ54-500とキハ31

スカートの有無を覗いたら色違いにしか見えませんね。側面はまるっきり違いますが…

マイクロのキハ31は白縁がやや太いため柔らかい印象を受けます。

あとテールライトのレンズに透明感がない点は改善したいところです。

↑キハ54-0とキハ31

最後に暖地向けの並び。実車は折り戸の乗降扉やバス用の円形通風器など共通点が多い車両です。

どちらも渡り板に車番が印刷されています。キハ31はスカート装備車も製品化されています。

ご覧の通り顔以外は導入地区に合わせた個性が出ております。特にキハ54は別形式にしても違和感がないくらい異なっています。500番台は台車や制御系統の交換・室内の改造等が施されており登場時の形態とは大きく変化しています。

暖地向けのキハ54-0とキハ31は個々の装置の共通点は多いですが車体長やエンジン数が異なるため別形式にされたようです。先ほど話したキハ31のテールレンズの色を改善しようとばらしたところ、ライトケースが別パーツになっていました。

恐らくリムの塗り分けを歩留まり良く表現するためでしょう。マイクロのこういった他社ならオミットしそうな部分でこだわりを見せてくれる所は嫌いじゃありません。あとはレンズの色とリムの太さを頑張ってくれれば言うこと無しなのですが…

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安全側線-5

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その5では安全側線用緊急防護装置(以下、EM)の配置を見ていきたいと思います。

まずはEMを軌道中心に配置しレールと並行に固定する標準的な設置例を見てみます。来待

EMは安全側線に侵入した列車と走行中の列車が衝突することを防ぐ装置になります。

その4でもご紹介していますので合わせてご覧いただけると幸いです。

安全側線が極端に短い場合は本線を走る車両と接触しないように軌道中心から外して設置されることもあります。直江

中にはEMが軌間外に設置されることもあります。この配置は東日本でよく見かけました。新関

軌間外に設置する場合、接触枠が確実に倒れるよう車両限界内に配置する必要があります。

冒頭でレールと並行にと書きましたが、安全側線が短く意図的にレールを本線から遠ざけている場合、車体はレールに追従しきれないため直前のレールの角度に合わせて設置されます。木下

上の写真を拡大

EMは手前のレールに合わせているため、近傍のレールに対しては斜めに配置されています。

車両基地や操車場などで2線分の安全側線を合流させる場合はEMを共有させることもあります。

この場合は2線分の車両限界が重なる範囲にEMを配置します。東仙台(信)

下の場所は軌間外でEMを共有している例。2つの線路がこれ以上近接するとEMを設置できなくなるため、上のようにどちらかの軌間内に設置することになります。岩切

下は重大事故に繋がることを避けるためEMを二重化して冗長性を持たせた例。

軌間が広い高速鉄道ならではの対処法かと思います。田町付近

ただ、これも明確な設置ルールがある訳ではないようで、下のようにEM同士を離して設置する場合もあるようです。上の安全側線とは車止めの種類や標識の有無まで異なっていますね。品川

つづく

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ブルトレの寝台梯子を比べてみる

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ブルトレにおいて上段ベッドに登るための梯子は必須アイテムです。

最近のNゲージでは寝台ハシゴパーツも標準装備される時代になりました。

そこでカトーとトミックスの寝台ハシゴを比べてみたいと思います。

まずは完成品で梯子を最初に表現したカトーの14系

2009年に発売された14系さくらが初出です。ボディマウントカプラーや新型のトレインマーク変換装置など今の製品の礎となったモデルです。写真は追加発売されたJR仕様のオハネ14 700(カルテット)です。

続いてトミックス

2016年に発売されたさよなら北斗星セットにてオハネフ25が初出。限定品で試作要素を取り入れて通常品に反映させていくパターンです。写真は昨年発売された北斗星東日本仕様のオハネ25 0です。

どちらもハシゴを開いた状態(登れる状態)が再現されています。

次にボディーを外してパーツ構成を見てみます。

カトーはランナーと一体になったようなパーツを側面から差し込む構成です。

トミックスは上部のステーで一体化されたパーツを上から差し込んで固定しています。

トミックスの梯子は両端が浮きやすいため上段ベッドの部分に両面テープか少量の接着剤を付けておくと浮きを解消できます。こうして拡大してみるとトミックスのハシゴは厚みが気になりますね。

ここからはサードパーティー製のハシゴパーツも交えていきたいと思います。

これらの製品は寝台ハシゴが再現されていない車両への取り付けを想定したものですが、メーカー純正品の車両と並べた時にどのような違いが出るか気になったため比べてみることにしました。

この中でパーミルのみ紙製のため黒で下塗り後、ステンレスシルバーを塗装しました。

また、銀河モデルの製品は列車ごとのアソートセットですが1両分のパッケージもあります。

レボリューションファクトリー(RLF)以外の製品はハシゴを半分広げた状態や完全に閉じた状態のパーツも含まれていますが、全て開いた状態のパーツのみ比較してみます。

試験車両は先ほどのオハネ14。

窓が8枚ありますので両端と中央の各2枚をカトーとトミックスで、その間をサードパーティー製のパーツとしました。カトー以外のパーツは個別に切り出し窓の内側に張り付けています。

カトー純正パーツも切り出しているため側面に両面テープで固定しています。あと室内灯を点けた時の見え方も気になったため室内灯クリア(常点灯版)を装着しています。

こんな感じになりました。クリックで写真拡大します。

軟質プラ製のカトーとトミックスは金属製品と比べるとグレーに近い見え方をしていますね。

そこまで大差ないような気もします。しかし、室内灯を点けると違いが明瞭になりました。

室内灯消灯時はこのような見え方ですが、点灯させるとこんな感じ。

色のみならず線の太さや幅の違いがはっきり分かるようになりました。

クリックで拡大します。

個人的なそれぞれの製品の見解を書いておきます。

KATO…金属製品と比べるとやや太く、輪郭がはっきりしている。取っ手の表現はない。

パーミル…線の強弱がはっきりしておりバランスが良い。安価だが塗装する必要がある。

キッチン…最も繊細で幅はやや広め。取っ手の表現がはっきりしている。入手性が悪い。

TOMIX…線が太く、厚みもあるため室内灯を付けると目立つ。取っ手の表現はない。

銀河…パーミルと形状は似ているが取っ手の表現はない。1両分のパーツで組み込みが容易。

RLF…横幅ややが広め。取っ手の表現はあるが全閉や片開きのパーツは付属しない。

ざっとですがこんな感じになりました。こんな感じで並べない限り大差ありませんので、編成ごとに使い分けるような感じならうまく馴染むと思います。お手軽に再現したいなら銀河、工作派か安く済ませたい方はパーミルの製品をオススメします。

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津山の転車台

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津山扇形庫は2016年から津山まなびの鉄道館として通年開館しています。

梅小路に次ぐ規模の扇形庫には各地から集められた車両が展示されており、国鉄ファン垂涎の光景が広がっています。写真は津山扇形庫時代なので現在はもう少し車両が増えています。

転車台は18m級下路式のバランスト形G2-1で、桁の側面にはキャットウォークが備わります。

公式HPによりますとこの転車台は1930年製。扇形庫より6年も前に設置されたようです。

端部には手動用のテコ受けとレバー台、そして牽引車が備わります。

基本的に電動駆動ですので手動用テコは外されていました。

桁の内側に見える白い枠は塗装表記です。

キャットウォークの他、軌道内にも歩廊となるコンクリート盤が敷設されていました。

ロック機構は上ノック式。爪の部分には扇形庫の収容線と同じ番号が振られています。

扇形庫は17線分の収容能力がありますが、16番と17番についてはレールが撤去されています。

牽引車も桁と同じ小豆色。一枚窓の窓枠は後年になって改造された姿ではないかと思います。

こちらは1954年福島製作所製ということで2世に当たります。(設置当初から電動式のため)

既に半世紀以上現役な訳ですから、いずれ電装品の更新等も必要になってくるでしょう。

扇形庫と転車台は平成20年に近代化産業遺産に登録されました。もう10年経つんですね

この日はキハ181の回転実演があるとのことで、入線・回転を見ることが出来ました。

エンジン付きの気動車でも手押しで動かせることに驚きました。確か40t以上はあったはず…

21m級の車体が載ると迫力がありますね。ここでもキャットウォークが活躍しております。

通路側の幌は取り外されていました。このキハ181-12は京都運転所に所属していた車両で、晩年は主にはまかぜやいなばとして活躍していました。扇形庫に収容されて実演終了です。

またこの日はDD15-30と10t貨車移動機(入換動車)も追加展示されました。

この頃から展示車両が充実してきたように思います。

最後に放置されていた頃の扇形庫の写真を一枚。施設の入り口に掲示してありました。

転車台とその左隣の車止めの先に16番・17番収容線が接続していたようです。

扇形庫は廃墟然とした姿も貫禄があります。

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オハネフ25 0 前期型・Aが発売されたので…

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今までトミックスから発売されていた前期型とどう違うのか、見てみることにしました。

最初に一般販売されたオハネフ25-0は2004年発売の品番8503です。

当時は後期型の製品化がされていませんので、まだ前期型という呼称もされていませんでした。

また、同時期に北斗星用の金帯も発売されていますが今回は銀帯に絞りたいと思います。

次にリニューアル発売された2代目は2012年に発売された品番8536です。このとき初めてオハネフ25-0の後期型が登場しますが、後期型については別の記事で話したいと思います。

そして先日、2018年に3代目の製品である品番9525が登場しました。

今回は前期型・Aというちょっと不思議な名称が付けられています。

そのままの状態では見分けがつきませんので、付属品やカプラー交換をしまして、

やっと個性が出てきました。左から初代8503、2代目8536、3代目9525となります。

今回の前期型・Aはジャンパ栓が妻面に取り付けられていた初期の頃を再現した製品なんですね。

2代目まではジャンパ栓が床下に移設され、栓受が埋められた後年の姿がプロトタイプでした。

ただ、前期型・Aに付属のジャンパ栓はホースが付いた従来品を流用しているので、14系に付属しているPZ6289(写真右)に交換するか、ホースのカットをお勧めします。今回はホースをカットしてみました。

また付属の説明書では妻面のホースが4ヵ所全て接続された取付例が示されていますが、実車の写真を見ると向かって右側の栓受はホースがないことが多いようなのでホース無しの栓受を取り付けてみました。

逆に妻面のホースが全てない状態での運行もあったようで、これを再現するには付属のパーツでは足りなくなるのでこれも14系に付属していた栓受を拝借して再現しています。

ホースがないだけでだいぶおとなしい顔つきになりますね。

初代製品は屋根上のクーラーが一体成型でしたが、2代目からは別パーツ化されています。

ただオハネ25に関しては3代目も一体のままで、これは100番台も同様です。何故だろう…

内装&下回りも見てみます。

2代目で2段ベッドのカラーシートが採用され、車内の見栄えが大きく向上しました。

またTNカプラーの対応やライトのLED化など機能面でもアップグレードがされています。

そして3代目では最近の製品の標準装備となりつつある寝台ハシゴパーツが追加されました。

北斗星東日本仕様や3月に発売された日本海西日本仕様ではこのハシゴの追加だけだったのですが、今回はさらに進化した部分がありました。正面を見てみます。

左が初代、中央が2代目、そして右が3代目です。

今回の3代目では12系や14系座席車で採用されているライトのON-OFFスイッチ(スライドシャッター)が採用されました。むしろ24系だけ頑なに装備されなかった印象がありますがようやくといった感じです。

アーノルドカプラーの場合は操作がやりにくいので台車を外した方が良さそうです。

そして中間に組み込むのに幌が付属しないという不満点も解消されまして、こんな形の幌が付属するようになりました。さよならセットなどではボディーに穴を開けて取り付ける幌が付属していましたが、あれだと最後尾立たせることが出来なくなってしまいますからね。

この幌はキハ183系オホーツクやまりもに組み込まれるスハネフ14 500で採用されていたものがベースとなっているようです。今回は上部のRと渡り板が付いたブルトレ用のものが付属しています。

こんな感じでボディーを広げながら隙間に入れるという少々荒業的な装着法です。

ただ、この幌を付けると床下のジャンパ栓パーツが装着出来なくなるのは惜しいですね。

幌の取り付け爪をカットすればTNカプラーを装着することはできます。

その他、2代目の製品と連結面側の床板が若干変更されていました。

2代目ではTNカプラーの取り付け部の裏側が肉抜きされていたのですが、3代目では中実になっています。

トレインマークシールの充実はありがたいですね。文字マークの充実はもちろん、イラストもはくつるやあかつきなどが追加されています。

今回購入した車両は登場時を想定してマークは文字の明星、車番はオハネフ25 1をセットしました。

ホースは黒く塗って落ち着かせています。

さて、登場初期の前期型がAだと分かりましたが、気になるのは未発売のB(欠番の9526)です。

順当に考えれば初代や2代目の姿がBになるかと思われますが、実はこの他の姿がありまして、

中央2ヵ所の栓受がなく両端の2ヵ所のみジャンパ栓が装備されている車両が存在するのです。

カトーのはやぶさに含まれているオハネフ25 19が正にその姿で、前期型の中でも後半に製造されたグループは当初から中央2ヵ所のジャンパ栓が床下に移設されていたのではないかと思います。

どちらの姿が発売になるか気になるところです。

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以下、余談

実は初代8503より少し先行して発売された前期型がありまして、それはさよならはくつるセットに含まれていたオハネフ25 1です。8503はこのオハネフ25 1の色替えで一般発売されたものと言えます。

青森転属後の姿のためオハネフ25 0番台としては異例の白帯を纏っています。ただ、乗務員室の小窓化改造は省略されています。これは同セットに含まれるオハネフ25 200やオハネフ24などでも同様でした。

今回の製品の発売によりオハネフ25 1の登場時から晩年までの3形態が再現できるようになった訳ですが、時代設定が新しくなるにつれ模型の仕様は逆行するという形になっているのは面白いですね。

 

 

 

 

 


折角なのでオハネフ25 0 後期型も…

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後期型は2012年の前回品(品番8537)と今回品(品番9527)の比較になります。

左のつるぎ幕が8537、右が9527になります。

後期型に関してはプロトタイプが同じですので真新しい変化はありませんね。

寝台ハシゴとライトスイッチの追加、幌の付属とトレインマークシールの充実がメインです。

前期型の余談でも話しましたが、実は後期型も初登場はさよならセットです。

2009年に発売されたさよなら銀河セットのオハネフ25 46と47が初出です。(上写真右)

この2両は飾り帯のモールドが無く、通常品とは異なる銀テープの雰囲気を再現しています。

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以下、余談

色々と書いてふと疑問が湧きました。

本当にオハネフ25 0番台はさよならはくつるセットが出るまで存在しなかったのでしょうか?

確かに14系は古くから製品化されていましたが、24系となると100番台か200番台だけでした。

しかし古いカタログを眺めていたら、見つけてしまいました。

1990年に発売されたトワイライトエクスプレスのオハネフ25 502です。

耐寒・耐雪化が施され500番台に改番されていますが紛れもなく元オハネフ25 0番台です。

トワイライト向けのオハネフ25はいずれも後期型から改造されていますので、実はトミックスが最初に模型化したのは前期型ではなく後期型だったというオチになりました。(あくまで500番台ですけどね…)

模型のトワイライトは通常品が2度ほどリニューアルされ現行品は3代目です。また、さよならセットや特別なトワイライトエクスプレスセットも登場するなどバリエーションが豊かになりました。そのためオハネフ25に関しても501から503まで全て模型化されています。

 

スラブ軌道-6

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その6では土路盤上スラブ軌道についてまとめました。

土路盤上スラブ軌道RA型が初めて営業線に敷設されたのは1971年のことです。

東海道本線の平塚-大磯間に建設された相模貨物駅にRA-116形が100mほど敷設されました。

翌年の1972年には大阪駅構内や灘-三ノ宮間にもRA-116形が試験敷設されました。

RA型は土路盤を転圧し、アスファルトを主とした下部舗装・上部舗装を施工してその上に軌道スラブを据付します。舗装路盤と軌道スラブの間にはセメントモルタルを填充します。また、スラブの裏に凹みをつけることで填充されたセメントモルタルにより抵抗力を得る点は初期のA型と同じです。

上記2枚は大阪駅構内のフィルム写真です。

(購入した先方のお名前を失念してしまいました。ご連絡頂けると幸いです。)

その後これら試験線は撤去されてしまいましたが、各地に敷設されたRA型は今も現存しています。

 

羽越本線 金浦-仁賀保 下り線 

1972年の複線化に際し従来線の海側に新線を敷設しました。

このうち白雪川鉄橋を含む260mほどがスラブ軌道で敷設されています。

 

羽越本線 小波渡-三瀬 下り線

1978年の複線化に際し、山側に上り線のトンネルが新設されました。

従来の海沿い経由の線路は下り線となりましたが、その際に線路改良が行われスラブ軌道化されたようです。トンネル内はコンクリート路盤のためA型でしたが、明かり区間はRA型が敷設されました。

 

しなの鉄道 信濃国分寺-大屋 下り線 (旧信越本線 上田-大屋間)

1972年、大屋-上田間の複線化で敷設されました。軌道スラブには番号が振られていますね。

この区間は曲線中での施工性や低盛土区間における地盤の挙動調査を目的として敷設されました。

 

中央本線 田立-南木曽 下り線

1973年の電化及び複線化に伴い敷設されました。近くには旧線の廃線跡も残っているようです。

RA-116形はスラブ長さが1mとA型の標準長5mと比べるとかなり短尺です。

その理由は地盤支持力が一様ではなく不等沈下を招く恐れがあるためとされています。

 

湖西線 近江塩津駅構内

両渡り線の手前に敷設されています。短区間ながら上下線とも施工されています。

この区間では16mの高盛土区間における性能評価が行われました。

当該盛土は経時沈下量が少なく土路盤上スラブ軌道の採用に適した条件が明確になりました。

 

東海道新幹線 豊橋駅構内12番線

相模貨物駅に続いて敷設されたのが豊橋駅12番線のRA-16形。かつては上り本線にも設置されていましたが、2000年頃に一部の区間で高低調整量が30mmに達したため、軌道スラブを扛上し早強性セメントアスファルト填充材による補修が施されました。しかし経年による補修サイクルが短くなってきたことから2013年にバラスト軌道化されました。

12番線のRA-16形は1971年に敷設されたもので、前述の上り本線区間より2年前に敷設されたものですが、高速走行する列車は通過しないため比較的健全な状態を保つことが出来ていた考えられます。しかし、こちらも2017年の時点で軌道スラブの枚数が減っており、2018年には完全にバラスト軌道化されてしまいました。

 

上越新幹線 本庄早稲田駅構内熊谷方

本庄早稲田駅の熊谷方の掘割区間に200m程ですが土路盤上スラブ軌道が敷設されています。

RA-116形やRA-16形と異なり締結装置が片側3ヵ所のやや長めの軌道スラブですね。

2004年の本庄早稲田駅の開業に伴い分岐器を挿入することになり、継足しスラブ方式で土路盤上スラブ軌道の分岐器が設置されています。

新幹線のスラブ軌道分岐器についてはスラブ軌道-3で紹介しています。

 

北陸新幹線 高碕-安中榛名

RA型スラブ軌道を採用するにあたって、複数の軌道構造が存在すると連続した施工ができないため建設コストが増える、また軌道構造の継ぎ目では軌道狂いが生じやすいといった問題点が挙げられました。このため北陸新幹線以降、適切な支持条件を満たした切土や盛土にコンクリート路盤を施工することでA型スラブ軌道が適用されるようになりました。

高崎-安中榛名間の切土区間がその土路盤向けA型スラブ軌道の最初の施工区間になります。またCAモルタルの施工においてロングチューブの中に填充するロングチューブ工法が確立されたことから建設コストの削減を図ることが出来ました。さらにロングチューブ工法と合わせた枠型スラブ軌道も登場してきます。

 

山手線 渋谷-原宿 内回り

在来線に戻ります。1992年、山手線において各種省力化軌道の試験線が敷設されました。

この頃になると舗装軌道や弾性枕木軌道などスラブ軌道以外の省力化軌道も登場してきます。

この区間では比較的良好な土路盤上に軌道スラブを敷設し、バラスト軌道に対する沈下特性が比較検証されました。軌道スラブはA型の平板と枠型が使用され、既存バラストにCAモルタルを注入した強化層で支持する構造としています。この軌道の沈下速度はバラスト軌道の約1/10と進行が緩慢であるという結果が得られています。

p.s. スラブ軌道-5にA-143/152/161形を、スラブ軌道-4にM-131/141形を追加しました。

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房総の209系をディテールアップ-1/2

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こんばんは

7月は仕事漬けで趣味の時間がなかなか取れませんでしたが、今月はひと段落しましてブログの方もようやく投稿できるようになりました。

 

馴染み深い地元の車両というものは模型でも揃えたくなるもので、昨年トミックスから発売された209-2100系もよくお世話になった車両です。今でもたまに利用しますけどね

京浜東北線時代の車両とはプロトタイプが異なるためボディが新規製作になり、ライト関係もLED化して基板や遮光ケースが新規になるなど気合を感じられる製品です。

とは言え量産品ですので細かいところはユーザーで手を加えるとより一層リアルになります。

まずは屋根上から着手しました。

パンタグラフの塗装は毎度のことですがギラギラした未塗装状態と比べると落ち着きが得られます。

本体は調色したシルバーグレー、碍子は白、擦り板はシルバーになります。

クーラーはカトー製に交換しました。取り付けボスをカットしてゴム系接着剤でチョン付けです。

トミックスのAU720は妻面のビードがなく塗装も白っぽいためカトーの方が好みです。(手前)

スカートは未塗装なので明灰白色系で塗装し、ステーと内部を黒塗りしました。

ついでに白縁の取り付け爪も目立っていたので黒く塗り、

行先表示パーツもやや光漏れが気になったので全体的に黒く塗りました。

ヘッドライトレンズはGXクリアシルバーを塗って消灯時のリフレクターを表現(左)

トイレ付き車両の下回りが寂しいのでカシオペア用の床下機器を流用してみました。

形状は異なりますが、取り付け爪をカットして接着するだけでそれっぽい雰囲気は出せます。

正面ステップにはトレジャータウンの滑り止めデカールを貼ってみました。

編成により短いタイプと長いタイプが存在するので6両編成と4両編成で使い分けてみました。

ライトの点灯状態

製品をお持ちの方は下の写真を見て違和感を感じたかもしれません。

その辺りは次回に続きます

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房総の209系をディテールアップ-2/2

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前回の続きです。

今回は先頭車同士の連結時に行先表示の点灯状態が点灯している状態を再現してみます。

行先表示用の専用基板を設置して常時点灯できるようにしてみます。

こちらの基板は厚みが0.5mmでハサミで切れるので最近よく使っています。

プリズムは垂直部をカットし照射部を黒塗りして光漏れ対策としました。

両者を仮組するとこんな感じ。

薄型基板とブリッジダイオードじゃなかったら入らなかったみたいです。

ヘッドライトとテールライトのLEDは行先表示部への導光が不要ですので砲弾型に換装しました。

オリジナルのチップLEDはプリズムまでの距離があるため、少しでも効率を稼ぐのが狙いです。

ヘッドライトが電球色でテールライトは赤色を切らしていたため白色を使用しました。

この回路は常点灯化のスペースが苦しいうえ、シートの加工も必要になってきますので抵抗を1kから750Ωに変更して終わりです。これだけでも明るさの変化が緩和した気がするのでヨシとします。

行先表示の基板は遮光ケースに両面テープで固定の上、配線を通して製品の基板に半田しました。

ライトスイッチをオフにすることで行先表示のみ点灯する状態になります。

屋根が透けないようにLEDの上に遮光フィルムを貼っておきました。

遮光ケースをシートに接着して基板を固定しているので、組立or分解時はシートと床板を別々に組み込むスタイルになります。また、床板は半田と干渉する部分に逃がしを付けています。

 

【完成】

前進時の行先表示が後退時より暗いといったウィークポイントが解消されました。

ヘッドライはもう少し色温度が低くてもいいかもしれません。

テールライトの光源に電球色や黄色のLEDを使うとおれんじ寄りの発光色になってしまうので白色か赤色がベターかと思います。

最後に連結面の点灯状態を。かなり地味です…

点灯状態が殆ど見えなかったためカプラーを伸ばしてみましたが、それでもこんな感じです。

まあ行先表示の常点灯化の副産物だと思えば悪くないかなと思います。

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以下、余談

あまりに連結面間隔が狭いので(ある意味実車に忠実なのですが…)カプラーを長くしてみました。

使用したのはカシオペア用の0339。(写真右)

元のカプラーと共に全バラシして連結器本体のみ交換します。

交換すると右くらいの長さになります。

この交換によってできた副産物は0336と同形状になりますので無駄にはなりません。

東北本線 氏家駅

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東京から上野東京ラインで約2時間、氏家に到着しました。

1番線の傍らにランプ小屋はありました。

大きくアーチを描いた屋根のランプ小屋は関東北部で比較的見られる形態です。

扉上は広範囲に渡ってコンクリートで補修されています。

建物財産標によると明治43年製のようです。妻面の窓は換気扇に改修されていました。

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