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大目玉のクハ455

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165系に続くトミックスの大目玉観察シリーズです。

今回は交直流車である455・475系の制御車クハ455に焦点を絞ってみたいと思います。

製品ごとに顔つきが異なるので、目の肥えている方はすぐに識別できると思います。

幌枠と前面幕、タイフォンはあえて種類を変えてあります。

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個別に見てみましょう。

2003年発売 初代製品 (#8331、#92236)

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初代製品は169・165系に続く急行型電車の3形式目として発売されました。

直流型から進化した点として、タイフォンが選択式になったことや袖部のジャンパ栓がモールドで再現されたことが挙げられます。

また、新集電システムと黒染め車輪により足回りが落ち着きましたが、肝心の転がりは渋く、黒染めも経年劣化により錆が発生するため集電不良となるなど、持っている人は扱いに苦労したことでも有名です。

 

2011年発売 2代目製品 (#8947、#92413)

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2代目の製品はライトユニットのチップLED化やTNカプラーのSP化などの変更がありました。

黒染め車輪は黒メッキに変更され、動力もフライホイール付き(M9モーター)になりました。

そして他の製品になかった特長として、ヘッドライトの反射鏡を再現したKMヘッドを売りにしていましたが、結局採用は見送られて発売されました。当時のパンフレットに記載がありますね。

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その後、KMヘッドを搭載したNゲージ製品は未だ存在しませんが、16番の方では153系や455・475系、DF50などに採用されています。

 

2020年発売 3代目製品 (#9001、#89379)

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153系で採用された新機軸が盛り込まれた3代目は2代目から大きくアップデートされています。

3代目のヘッドライトはKMヘッドとは異なる構造により消灯時に黒く見えない作りになっています。

 

この構造は特許も取得していました。レンズ部を別パーツ化することで屈折率の違いによる反射が得られ、レンズパーツに光拡散材を配合することで均一な発光面を得られることが特徴のようです。

スカートのジャンパ栓やケーブルが選択式となり、配管付き小型TNカプラー採用されました、このあたりは153系から採用されている新基準になります。

その点では165系の3代目より宮原電車区に近い仕様です。

ただ連結面側のカプラーが配管無しだったり、ドアレールの印刷が入っていなかったりするので過渡期の仕様とも言えるかもしれません。このあたりは先日発売された475系北陸本線・新塗装ではアップデートされています。

 

ここからは比較しながら見てみます

左:初代 右:2代目

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2代目はヘッドライトとテールライトのリムが別パーツ化されました。この別パーツのリムは初代より厚みがあり、テールライトはボディとの隙間も気になります。クリーム色は少し濃くなりました。

初代では省略されていた前面種別幕のHゴムに印刷が入り、印刷済みのパーツになったことは良いポイントだと思います。

 

左:2代目 右:3代目

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3代目ではライトの形状が見直されてシャープになり、テールライトは一体成型に戻りました。列車番号表示器も新しく追加され、シールが付属しています。

小形TNカプラーによりスカートの厚みもしっかり再現されています。

 

左:初代 右:3代目

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こうして比べてみると初代製品は模型的な仕様の古さはあるものの、前頭部の印象把握はとても良いと感じます。約20年前の製品とは言え流石ハイグレードといった所でしょうか

 

続いて下回りへ

2代目から遮光ケースが小型化されたため、シートの切り欠き部とライトスイッチが変更されています。

また、3代目からは成型色が青色となりATS車上子パーツが取付対応になりました。

遮光ケースや付属パーツについては165系後編も合わせて参照下さい。

 

クハ455の床板は2代目まではクハ169の流用でしたが、3代目からはクハ165と共通になりました。ただし水タンクは別パーツ化されているためクハ165とは異なる丸形のタンクが装着されています。

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実車の床下には詳しくないのですがクハ169に近い車両も少数ながら存在していたようです。

でなければ初代と2代目もクハ165の流用にしているはずですもんね

 

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以下、余談

3代目からアップデートされた475系北陸本線・新塗装を交えてみます。

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本文中でも述べた通り、475系は連結面側の配管付きTNカプラーの採用やドアレールの印刷などのアップデートがなされています。ヘッドライトレンズも165・167系宮原電車区から採用された新形状の独立タイプになり、より反射鏡らしさが出るようになりました。

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3代目のクモハ(写真右)に新レンズを装着してみました。無加工で交換できます。

個人的には国鉄仕様のレンズもライト径が大きく見え、均一に光るため嫌いじゃないです。

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475系はテールライトが別パーツ化されていました。

北陸色や国鉄仕様の2代目と同じパーツかと思いきやこちらも新規品のようです。

2代目のボディに嵌めてみると分かりますが、リムのテーパが無くなっているためボディとの隙間が大きくてグラグラします。ただリムの先端部は太くなりましたね。肉眼では大差ありませんが、、

クモハ475の床下は新規製作されました。国鉄仕様の時に作らなかったのが惜しい…

フラットな床板に機器が再現されたパーツを取り付ける最近の仕様です。

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この床下に角型の水タンクを付けると主抵抗器と干渉するので注意です。

475系北陸本線・新塗装についても今回の製品が3代目なのですが、違いは国鉄仕様に準じますので多少の参考にはなるかと思います。

おわり


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